社会福祉法人の認定こども園の収入会計処理
施設の概要
認定こども園とは、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(以下「認定こども園法」といいます)第3条の規定により認定を受けた施設及び公示を受けた施設並びに幼保連携型認定こども園をいい、運営形態として次のようなものがあります。
- 幼保連携型
義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとしての満3歳以上の子どもに対する教育並びに保育を必要とする子どもに対する保育を一体的に行い、これらの子どもの健やかな成長が図られるよう適当な環境を与えて、その心身の発達を助長するとともに、保護者に対する子育ての支援を行うことを目的として、認定こども園法の定めるところにより設置される施設をいいます。 - 幼稚園型
認可幼稚園が保育所的な機能を備えて認定こども園の機能を果たすものをいいます。 - 保育所型
認可保育所が幼稚園的な機能を備えて認定こども園の機能を果たすものをいいます。 - 地方裁量型
幼稚園・保育所いずれの認可もない地域の教育・保育の施設が認定こども園として必要な機能を果たすものをいいます。
使用する勘定科目
認定こども園における施設に係る収入は、内容毎に以下のそれぞれの科目にて処理します。
仕訳の例示
例1)市役所から給付費として1,000万円を受け取った。
現金預金 10,000,000 / 施設型給付費収益 10,000,000
支払資金 10,000,000 / 施設型給付費収入 10,000,000
例2)連携施設補助金として100万円、一時保育の補助金として50万円、合計150万円が市役所から入金された。
現金預金 1,500,000 / 補助金事業収益(公費) 1,500,000
支払資金 1,500,000 / 補助金事業収入(公費) 1,500,000
例3)実費徴収額の補足給付費として15万円が市役所から入金された。
現金預金 150,000 / 利用者等利用料収益(公費) 150,000
支払資金 150,000 / 利用者等利用料収入(公費) 150,000
例4)施設型給付の利用料として30万円、主食費等の実費徴収額として15万円、教育・保育の質の向上を図る目的として必要な特定負担額として5万円、一時保育の利用料として5万円、合計55万円を保護者から受け取った。
現金預金 550,000 / 利用者負担金収益 300,000
利用者等利用料収益(一般) 150,000
その他の利用料収益 50,000
補助金事業収益(一般) 50,000
支払資金 200,000 / 利用者負担金収入 300,000
利用者等利用料収入(一般) 150,000
その他の利用料収入 50,000
補助金事業収入(一般) 50,000
例5)放課後児童健全育成事業の委託料として200万円を市役所に請求した。
事業未収金 2,000,000 / 受託事業収益(公費) 2,000,000
支払資金 2,000,000 / 受託事業収入(公費) 2,000,000
例6)放課後児童健全育成事業の利用料として10万円を保護者から受け取った。
現金預金 100,000 / 受託事業収益(一般) 100,000
支払資金 100,000 / 受託事業収入(一般) 100,000
例7)企業委託型保育サービスの委託料として100万円が○○社から入金された。
現金預金 1,000,000 / その他の事業収益 1,000,000
支払資金 1,000,000 / その他の事業収入 1,000,000