社会福祉法人の居宅介護等の収入会計処理

訪問系サービスの概要

1.居宅介護

 障害者等につき、居宅において入浴、排せつ又は食事の介護その他の便宜を供与することをいいます。

2.重度訪問介護

 重度の肢体不自由者であって常時介護を要する障害者につき、居宅における入浴、排せつ又は食事の介護その他の便宜及び外出時における移動中の介護を総合的に供与することをいいます。

3.同行援護

 視覚障害により、移動に著しい困難を有する障害者等につき、外出時において、当該障害者等に同行し、移動に必要な情報を提供するとともに、移動の援護その他の厚生労働省令で定める便宜を供与することをいいます。

4.行動援護

 知的障害又は精神障害により行動上著しい困難を有する障害者等であって常時介護を要するものにつき、当該障害者等が行動する際に生じ得る危険を回避するために必要な援護、外出時における移動中の介護その他の便宜を供与することをいいます。

5.移動支援事業

 障害者等が円滑に外出できるよう、障害者等の移動を支援する事業をいい、障害者自立支援給付事業ではなく、地域生活支援事業として行われる事業です。

6.訪問入浴サービス事業

 身体障害者の居宅を訪問し、浴槽を提供して行われる入浴の介護をいいます。

使用する勘定科目

居宅介護等における収入は、内容毎に以下のそれぞれの科目にて処理します。

仕訳の例示

 例1)介護給付費の代理受領分として50万円、市町村独自の軽減措置による助成額として5万円、合計55万円を国保連に請求した。

事業未収金 550,000 / 介護給付費収益   500,000
             補助金事業収益(公費) 50,000

支払資金 550,000 / 介護給付費収入   500,000
            補助金事業収入(公費) 50,000

 例2)介護給付費の利用者負担額として3万円、利用者の選定した事業実施地域外の交通費として1万円、支給量を超過した全額利用者負担額として6万円、合計10万円を利用者から受け取った。

現金預金 100,000 / 利用者負担金収益 90,000
            特定費用収益   10,000

支払資金 100,000 / 利用者負担金収入 90,000
            特定費用収入   10,000

 例3)移動支援事業の委託料として10万円が市役所から入金された。

現金預金 100,000 / 受託事業収益(公費) 100,000

支払資金 100,000 / 受託事業収入(公費) 100,000

 例4)移動支援事業の利用者負担額として1万円を利用者から受け取った。

現金預金 10,000 / 受託事業収益(一般) 10,000

支払資金 10,000 / 受託事業収入(一般) 10,000